技術経営(MOT)分科会
平成15年度の例会
◆第75回「技術経営(MOT)分科会」(7月例会)◆
日 時 平成15年7月18日(金)午後5時30〜8時30分
場 所 財団法人 社会経済生産性本部
テ ー マ 「技術経営のドライビング・フォースとしてのステージゲート法
/PACEの活用」
近年、米国において、新製品開発の生産性向上ツールであるステージゲート法/PACEの普及が進んでおり、中には、「技術経営のドライビング・フォース」として活用している事例もある。
DuPont社の事例を中心に報告し、日本の企業環境での活用を探ります。
講 師 難波 正憲 氏(立命館アジア太平洋大学大学院経営管理研究科 教授[技術経営担当])
最近米国で幼稚園から高校までの一般教育で教授されるべき技術についての内容の標準(わが国の学習指導要領の内容に相当)を、教育界と工学アカデミー及びNRCが協力して作った。その内容をわが国の学習指導要領と比較しつつ紹介する。
[原書“Standards for Technological Literacy”の邦訳は、「国際競争力を高めるアメリカの教育戦略−技術教育からの改革」の題名で株式会社教育開発研究所(Tel:03-3815-7041)から出版されている。ISBN4-87380-331-4 ¥3000+税]
講 師 桜井 宏 氏(社団法人日本工学アカデミー会員[元専務理事])
事業環境の変化のスピードが加速化する中、開発期間を短縮する手法として「コンカレントエンジニアリング」という進め方が提唱されて、15年。日本の製造業で成功しているという話は少ない。
成功を阻害している要因は何で、それを克服するには、どのような手立てがあるのだろうか?
一つの解決策として「仮想開発」という手法とその実践例を紹介する。
講 師 勝 眞一郎 氏(ヤンマー株式会社 情報企画部 課長)
90年代後半以降、研究開発投資効率が低下する中で、企業の研究開発の社外活用が増加し始めた。
その背景、実態、問題点、今後の動向と課題につき、統計データと企業アンケート調査(95社から回答)から産業ごとに分析、報告する。
企業は多様で急変化するデマンドに対応すべく、社外を含めたシーズ側の再編を素早く行えるだろうか。
講 師 安部 忠彦 氏(株式会社富士通総研 経済研究所 主席研究員)
日本は技術立国しか国を成り立たせていく道はないように考えられるが、技術を生み出してもそれが価値を生みだすことに結びついているのだろうか。そこで、開発した技術を基に製品を市場に出す、ライセンシングを行う、企業をスピンアウトさせるといった技術から価値を創出するためのいくつかのビジネスモデルを提示する。そして英国の一企業が行っている「研究者を雇い入れ開発した技術を基にその研究者に教育を施した上で起業させてある程度まで成長させて売却する」というビジネス・モデルを詳しく紹介し、日本の大規模な研究所を有する企業や研究機関にこうしたモデルが適用できないかどうかについて参加者の皆さんと討議を行いたい。
講 師 近藤 正幸 氏(横浜国立大学大学院環境情報研究院技術マネジメントコース 教授)
・産学診官・NPO連携による価値創造の時代
・価値創造は技術力と人間力の二刀流
・MOT人間力向上のためのモバイルシステム事例
日本企業の再生と創造のために産学診官・NPOの連携によるMOTが叫ばれてかなり時間がたつ。その成功確率の向上のための技術力と人間力の二刀流アプローチを述べる。具体的方策としてモバイルシステムを活用した人間力向上事例を紹介する。
講 師 近藤 修司 氏(株式会社日本能率協会コンサルテイング 最高顧問)