第18回シンポジウム
新グローバル環境における技術戦略 |
第18回シンポジウムは終了いたしました。
講演要旨集にはまだ残部がございますので、購入希望の方は
学会事務局へお申し込み下さい(1部 2,000円、全68頁)。
日 時 | 平成15年7月15日(火)9:30〜17:30 | |
場 所 | 虎ノ門パストラル(本館8階 けやき) |
開催主旨
日本においては、国連中心の多国間協調を前提としたグローバル環境・自由主義経済が進展しているとの認識の下で、この10〜20年来、国や企業の戦略が立てられ、実行されてきました。日本企業のグローバル展開の成功例から、いまや企業は国境を越え、国を選ぶ時代であるとも言われるようになりました。
しかし、2001年9月11日の同時多発テロ後における米国の変化、すなわち一極集中主義の顕在化に見られるように、グローバル環境は90年代までに比べて大きく変化したと考えられます。この変化は、国際政治の面のみならず、経済・企業活動等幅広い分野に影響を与え始めています。
技術開発もまた、その影響を免れるものではありません。9.11以前においても、すでにその徴候はありました。ハイテク分野の技術開発において、またソフトテクノロジーの分野においても、国と企業が一体となって推進してきた米国発の「世界標準」とのすり合わせに失敗し、競争優位を失うケースが多数発生しています。新グローバル環境下では、このような戦略的な攻勢がより明確化するのではないかと懸念されます。
それに対して、日本においては、国も企業も、まだその変化を十分に意識しておらず、90年代の単純延長の戦略を続けている場合が多いと思われます。あるいは、米国の反発を懸念して、そのような議論を回避・自主規制する傾向すらあります。
当学会では、2003年度シンポジウムとして、グローバル環境がどう変化したのかについて認識を深めるとともに、新環境下において日本経済の再活性化をもたらす技術戦略を、「科学技術の経営と政策」を専門とする研究者集団の立場から、国レベル、ならびに企業レベルで考え、議論を進めてみたいと考えます。
プログラム
午前の部 | ||||
9:30
|
〈開会の挨拶とシンポジウムへの論点整理〉 | |||
田 島 慶 三 | 三井化学株式会社研究開発管理部,シンポジウム実行委員長 | |||
基 調 講 演 | ||||
10:00
|
「新グローバル環境における日本企業の課題」 | |||
小 林 陽太郎 | 富士ゼロックス株式会社代表取締役会長 | |||
事 例 講 演 | ||||
11:00
|
「金融技術とビジネス方法特許」 | |||
今 野 浩 | 中央大学理工学部教授 | |||
11:30
|
「いかにして世界標準となるか ─情報通信の事例─」 | |||
山 田 肇 | 東洋大学経済学部教授 | |||
12:00
|
「ポストゲノム研究におけるIPR戦略 ─タンパク質研究を中心にして─」 | |||
宮 野 雅 司 | 理化学研究所播磨研究所主任研究員 | |||
12:30
|
(昼食・休憩) | |||
午後の部 | ||||
13:20
|
「知的財産権の強化は日本を救うか」 | |||
池 田 信 夫 | 独立行政法人経済産業研究所上席研究員 | |||
13:50
|
「ナノテクノロジーの技術戦略 ─己を知る,真摯に学ぶ,殻を破る─」 | |||
亀 井 信 一 | 株式会社三菱総合研究所ナノテクノロジー研究チームリーダー | |||
14:20
|
「自動車産業技術戦略とクリーンエネルギー技術における主導権競争」 | |||
佐 藤 登 | 株式会社本田技術研究所栃木研究所主任研究員 | |||
14:50
|
(休憩) | |||
パネルディスカッション | ||||
15:00
|
座 長 | |||
渡 辺 千 仭 | 東京工業大学大学院社会理工学研究科教授 | |||
パネリスト(50音順) | ||||
岡 田 依 里 | 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授 | |||
菊 池 純 一 | 青山学院女子短期大学教授 | |||
佐 伯 とも子 | 東京工業大学大学院社会理工学研究科教授 | |||
隅 藏 康 一 | 政策研究大学院大学助教授 | |||
田 島 慶 三 | 三井化学株式会社研究開発管理部 | |||
および事例講演スピーカー | ||||
17:30
|
(終 了) |