第22回シンポジウム
社会イノベーションとビジネスチャンス ― 持続可能な社会の構築に向けて ― |
第22回シンポジウムは終了いたしました。
講演要旨集にはまだ残部がございますので、購入希望の方は
学会事務局へお申し込み下さい(1部 4,000円、全198頁)。
日 時 | 平成19年7月9日(月)9:30〜17:30 | |
場 所 | 政策研究大学院大学(1階 想海楼ホール) | |
〒106-8677 東京都港区六本木7-22-1 TEL:03-6439-6329(学会事務局) |
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案内図につきましては、 http://www.grips.ac.jp/index-j.html からご参照いただけます。 |
開催主旨
「社会の持続」はその社会を構成する者にとって基本的な関心事であろう。持続性の状態や可能性を追究するSustainability Scienceに係る学際的な熱い議論が国際的にも広く展開されている。これらの議論の多くは、地球環境の自律性の限界、地球規模の資源や潜在的キャパシティの有限性に関するものである。
このシンポジウムでは、それらの知見を所与としながらも、我が国社会の現実的な持続性に焦点を絞り、従来の社会のあり方を「社会の持続性」の観点から見直す契機を探ることとし、期待される「社会のイノベーション」とそれにより惹起される「ビジネスチャンス」の所在について議論を深めていきたい。
一方、このように議論の枠組みを絞ったとしても、なお様々な不確定要素が想定される。自然環境や自然的条件に起因する制約や境界条件については、ある程度信頼性の高い議論が可能であろう。しかし、国際政治や国際経済の枠組みについては、我が国の外部にも多数の主体国家が存在し、規範的なアプローチでそれらを含めた議論を詰めることは困難である。このような場合、通常幾つかのシナリオを想定し、個々のケースについて議論を深めることになる。スウェーデンでは1998年に最も安全側のシナリオとして25年先迄に自立的国家としての基本的な存立条件を整えることを決定した。戦後長く施行されてきた我が国の国際政治の基本政策はその対極に位置する国際協調シナリオに基づいていて、国家の存立基盤を全面的に海外に依存する政策を是としてきた。
本シンポジウムでは、グローバルな自然環境や我が国固有の自然的条件の下で、従来の国際協調路線の現実的な持続性を吟味するところから課題の糸口を探っていきたい。そのうえで、議論が課題の入り口の妥当性の可否に固着することを避け、自然的制約条件から我が国社会の在りようについてバックキャスティングし、制約条件克服のための可能性を帯した多様な事例を取り上げ、具体的に考察を深めることを通じて、幾つかのシナリオの妥当性や魅力的なビジネスチャンスの可能性について認識を深めることとしたい。多くの異分野の参加者を得て、議論が深まることを期待する。
プログラム
午前の部 | |||
09:30
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〈開会の挨拶〉 | ||
川崎 雅弘 | (財)リモート・センシング技術センター理事長、研究・技術計画学会会長 | ||
09:35 | シンポジウムの趣旨と議論の枠組み | ||
平澤 冷 | 東京大学名誉教授、研究・技術計画学会元会長 | ||
09:50 | 総合講演 「自然的制約条件からバックキャストした我が国社会の可能性」 | ||
足立 直樹 | 株式会社レスポンスアビリティ代表取締役 | ||
10:20 | 総合講演 「日本農業における持続性と社会イノベーション」 | ||
嘉田 良平 | アミタ(株)持続可能経済研究所顧問、女子栄養大学客員教授 | ||
10:55 | 総合講演 「持続型産業とイノベーション−産総研における取り組み− | ||
伊藤 順司 | (独)産業技術総合研究所 理事・産業技術アーキテクト、イノベーション推進室長 | ||
11:30 | 総合講演 「200年住宅ビジョン−より長く大事に、より豊かに、より優しく」 | ||
和泉 洋人 | 国土交通省大臣官房審議官(住宅局担当)、慶應義塾大学理工学部特別研究教授 | ||
12:05 | 総合講演 金融市場の変貌と新たなビジネスチャンス−インテリジェント産業としての不動産証券化」 | ||
赤井 厚雄 | モルガン・スタンレー証券株式会社証券化商品部マネージング・ディレクター | ||
12:40〜13:40 休憩 | |||
午後の部 | |||
13:40 | 総合講演 「社会的イノベーションと政策装置について」 | ||
内藤 哲雄 | (独)海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターセンター長補佐 | ||
14:15 | 事例(1) 「景観形成と新ビジネスモデル」 | ||
遠松 展弘 | (株)日建設計上席理事・バリューマネジメント部門技術長 | ||
14:35 | 事例(2) 「市民参加による自然再生事業−ソーシャル・アントレプレナーとしてのアサザ基金の取り組み」 | ||
飯島 博 | 特定非営利活動法人アサザ基金代表理事 | ||
14:55 | 事例(3) 「Sustainable都市形成に向けたストック型省エネについて」 | ||
石田 康 | (株)日立製作所理事・都市開発システムグループソリューション統括本部本部長 | ||
15:15 | 事例(4) 「電気自動車普及をビジネスモデルから考える」 | ||
唐鎌 圭彦 | (財)政策科学研究所主任研究員 | ||
15:35〜15:50 休憩 | |||
15:50 | パネル討論「持続可能な社会へのイノベーションと新ビジネスモデル」 | ||
コーディネーター | |||
平澤 冷 | 東京大学名誉教授 | ||
パネリスト | |||
鎗目 雅 | 東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻准教授 | ||
+講演者 | |||
17:30 | 閉会 |
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第20回シンポジウム(第21回FMES・研連シンポジウムと共同開催)
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